| ＴＥＮＧＡＮＡＮ村の風俗習慣 |
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| バリ島の北東にＣＡＮＤＩＤＡＳＡという海に面した観光地があります。そして、そこからさらに北へ４ＫＭほど山を登ったところにＴＥＮＧＡＮＡＮという村があります。現在のバリ人の祖先がバリ島にやって来る前に、この島にもともといたと言われる民族がいくつかあります。そういう民族をＢＡＬＩ ＡＧＡ と言いますがそのうちの一つがＴＥＮＧＡＮＡＮの人たちです。 |
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| そのため、この村には、バリヒンドゥーが入って来る前に、古くてかわった風習やしきたりがたくさん残っています。ときどき、日本からも専門家が研究のためにやって来ます。ＴＥＮＧＡＮＡＮ村は、幅が２５０Ｍ、奥行きが５００Ｍという長方形の塀に囲まれ、いわば、隔離された状態になっています。そして、この規模の村が新しいのと古いのと二つ存在します。どちらも、東西南北に一箇所ずつ小さな切れ目があって、そこが村の出入り口になっています。 |
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| 人口はそれぞれ４００人ぐらいですが、塀の中には集会場、寺院、村長の家、学校、市場、一般の民家などがあります。民家の作りやサイズは、どれでもほとんど同じです。家の内部はバリの一般的な家と変わりません。門が土で、屋根が藁で出来ているところなどは、この村に固有の特徴です。 |
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| また土地、田んぼ、畑、建物などは村人の共有財産となっています。村全体で仲良く共同生活を営んでいるわけです。他の村の人間との結婚は歓迎されません。昔は村人同士の結婚にかぎって、村の中に住むことが許されていたのですが、最近になって、村も変わってきました。他の村の人間と結婚しても、決められた場所だけですが、村の中に住むことが許されるようになったのです。現実にそういう人が村のいちぐうに住んでいます。しかし、通常の結婚をした人が村でできる生産物がもらえるのにくらべ、他の村の人と結婚した人は、それがもらえないという差別だけは今も、はっきり残っています。バリ島にある先住民族の村の人々はかつてはかなり閉鎖的でした。しかし、最近はどの村も外の世界にたいして、開かれてきています。 |
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ＴＥＮＧＡＮＡＮも例外ではなく、観光客をとても大事にしています。かれらが各家に民芸品をおいて、それを売って生活しているという事情があるからです。売っている民芸品のほとんどは、他の地域から持ち込んだものですが、なにかに、いくつか、この村の特産品があります。そのうちの一つはよになだかいＫＡＭＢＥＮ ＧＲＩＮＧＳＩＮＧと呼ばれるかすり折です。ＴＥＮＧＡＮＡＮのかすりとはぜんぜん違います、
普通のイカットは縦糸か横糸、どちらか一つを染めております。ＫＡＭＢＥＮ ＧＲＩＮＧＳＩＮＧは縦横両方の糸を予めできあがりの模様のとうりに染めてから折ります。
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| ＴＥＮＧＡＮＡＮ村では昔は、この織物を売り物にしてはいけませんでしたが、最近になって、商売に使うようになりました。村では、この織物をお祭りや儀式の時に使います。死んだ人の遺体を包むためにも使われます。この村の宗教はかれらが先祖代々伝えてきたものと新たに入ってきたヒンドゥー教が混合したものです。かれらが崇める神は、インドラという神で、ある時は戦の神、ある時は、土の神、ある時は雨の神となります。基本的には、ヒンドゥー教と同じくバリ島で一番高い山であるアグン山を崇めています。人が死んだ場合、バリ島に住む一般的なヒンドゥー教ならば、火葬しますが、ＴＥＮＧＡＮＡＮ村では土葬にします。それも死んだ人の顔を上ではなく、下に向けると言います。これはインドラが土の神でもあるので、死者を土の神に返すという意味があるからです。 |
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| そのほかにも、この村には、独特のお祭りや儀式があります。一番有名な儀式は男たちがやる特殊な儀式です。村人を疫病からまもるという目的でおこなわれます。二人の男が上半身裸になって、ＰＡＮＤＡＮという棘のある葉っぱを持って、踊りながら互いにたたきあって戦うというものです。普通どちらかが血を出すまでやりますが、葉の棘が鋭いですから、体に触れれば、すぐに血が出ます。戦いは何組もの男たちによってつずけられます。この戦いは、勝ち負けを競うものではありませんので、大体２－３分で終わります。最近では、観光客がこれに参加したりするようになりました。 |
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| 儀式やお祭りには、ヒンドゥーからガムランを使うなど、必ず楽器の演奏がともないます。ＴＥＮＧＡＮＡＮ村の独特の楽器を使います。名前はＳＥＬＯＮＤＩＮＧと言います。ＳＥＬＯＮＤＩＮＧの演奏は、誰でもいいというわけではなく、村が特別に認められた数人の男たちにかぎられます。 |
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